神戸からのお客さん


今日、まるで夏のような暑さのなかで発送作業に必死になっていると、ひとりの可愛らしい女の子が突然事務所にやってきました。神戸から就職活動に来たついでに寄ったのだ、というその女の子は、以前『あたまの底のさびしい歌』を購入し感想のメールを会社宛に送ってくれた方でした。


昨年12月、京都のギャラリーh2oで開催した2週間限定の書店「三条富小路書店」に、港の人の本をいくつか出展しました。そのなかから『あたまの底のさびしい歌』を購入し、「偶然出会ったこの本にとても感動しました」と長い長いメールをくれたのが彼女でした。その丁寧な内容に感心して、「本当によく読んでくれてるね」と社長と話をしたのを覚えています。


彼女のメールに「鎌倉は大好きな場所です」と書いていたこともあり、お礼を兼ねてPR誌と一緒に港の人でつくった「かまくらお散歩マップ」をお送りすると、今度は神戸の風景が映ったポストカードを手紙と一緒に送ってくれました。そのときは「いつか鎌倉に遊びに来たらぜひ事務所に寄ってくださいね」と書いたものの、本当に来てくれるとは思わず、本当にうれしいサプライズでした。


発送作業のためにいつも以上に事務所が散らかっていて申しわけなかったのですが、弊社の刊行書籍をゆっくり見てくださり、最後に『珈琲とエクレアと詩人』を1冊購入してくれました。「高校生のとき、初めて自分のお金を貯めてきたのが鎌倉で、だから想い出の場所なんです」と話していた彼女。この本に描かれた、北村太郎さんが過ごした鎌倉のお話を気に入ってくれるといいな、と思います。


本を介したうれしい出会い。貴重な体験をした一日でした。