自費出版のこと


〈港の人〉では、一般書の出版の他に自費出版も手掛けています。ただし、自費出版といってもさまざまな形があります。自費出版でも書店で売りたい、という方には、編集方針に関してアドバイスするだけではなく、どのように売っていくかを話し合いながらつくっていくことになります。


一方で、販売はせずにあくまでも「本をつくること」を目的とした自費出版の形もあります。どういう本にするかは人それぞれですが、誰かのためにこういう本をつくりたい、という要望が多いように思います。


たとえば、父親が趣味で書き続けてきた書道の作品を本にまとめ、プレゼントしたいという方。あるいは、亡くなった妻がつくりたがっていた絵本を完成させ、地元の図書館や幼稚園などに寄付をしたいという方。亡くなった夫のために、会社の同僚や部下、友人などに彼を偲ぶ文章を書いてもらい、それをまとめたものをみなさんにお配りしたいという方。その他、色々な形の本づくりがあります。


どの分野でも同じことですが、出版業もまた、売り上げという利益をあげることが一番の目的となります。ひとつの作品としていいものをつくりたい、という作り手の思いを尊重しながらも、売れるかどうか、という問題が常につきまとうのです。作り手の要望と、売る側の思惑とのバランスをうまくとるのはとても難しいことです。それが出版のおもしろさでもあり、悩みの種でもあるといえるかもしれません。


しかし、こうした自費出版の場合はその方の思いに沿っていい本をつくる、ということが最優先になりますから、著者(依頼主)の思いに沿った本づくりに取り組むことができます。編集者は、本づくりのプロとして、どうすれば著者(依頼主)の考える様な本に仕上がるのかをアドバイスし、そのためにはどの程度の費用が必要かということの相談もしながら、出版のお手伝いをさせていただくことになります。


一口に自費出版といっても、著者の要望や本の内容によって大きく異なります。本づくりにご興味がある方は、まずは気軽にご相談ください。

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