新刊/ことしのなつやすみ



7月の新刊『ことしのなつやすみ』(片岡直子著)が刊行されました。


本書は、『産後思春期症候群』(書肆山田)で第46回H氏賞を受賞した、詩人の片岡直子さんによるエッセイ集第2弾です。


片岡直子さんは、“家庭外恋愛”を描いた処女詩集で衝撃劇なデビューを飾った女性詩人です。かつて詩にあこがれていたひとりの少女が、やがて大人になり、教師、妻、母、詩人としてさまざまな顔をもつようになる。詩にめざめた14歳のなつやすみの思い出から、同じ年頃になった子供たちへの思い。本書は、詩人の日々の記憶を、女性ならではの鋭い視線でつづったエッセイ集です。なかでも、「こわれそうな夫たち」「恋と子育てと」など、夫婦生活について書かれたエッセイでは、やさしいことばのなかに、夫へのきびしい視線が織り交ぜられ、思わずドキリとさせられます。毎日を懸命に生きる、すべての女性に贈る一冊です。


装幀のテーマは、タイトルのとおり「なつやすみ」です。筆でそっと塗ったような、表紙の黄色がまぶしい、すてきな本に仕上がりました。手掛けてくれたのは、関宙明さん。『自然がくれた愛情ごはん』『京都を包む紙』など、アノニマ・スタジオの本を多く手掛けているほか、ミシェル・ウエルバックの『ある島の可能性』(角川書店)なども、関さんによる装幀です。


もう夏も間近になってきましたが、今年のなつやすみのお供に、ぜひ読んでほしい本です。


http://www.minatonohito.jp/books/b086.html