万田監督の8ミリ作品について


映画監督・船橋淳さんが、ブログ「Deep In The Valley」の11月6日の記事にて、先日アテネ・フランセ文化センターのイベントで上映された万田監督の8ミリ作品について書いてくださいました。「備忘録」と称して、各作品の情報や印象が丁寧に書かれています。ぜひご覧ください。


今回上映された『西風』や『四つ数えろ』『大回転』などの8ミリ作品については、6日の藤井仁子さんと万田さんのトークでも、いろいろと興味深いお話をされていました。万田さん曰く「当時の自主映画仲間と好き勝手に撮っていただけ」とのことですが、実際に見ていると、20年以上前につくられたということも忘れるくらい、とてもおもしろい作品ばかりでした。


また、5日の講演で蓮實重彦さんが「自主映画をつくっていた当時から、万田さんはショットが撮れる監督でした」とおっしゃられたとおり、自作の替え歌を歌ったり、無意味なギャグを連発したりと、出鱈目でバカバカしい場面に大笑いしながらも、時おりハッとさせられる瞬間がいくつもありました。そういう意味では、今回上映された過去の8ミリ作品にも、現在の万田さんの作品に通じるものが確かにあったのだと思います。



船橋淳さんは、現在新作の『谷中暮色』がシネマート新宿で公開中です。新作の公開でお忙しいなか、アテネ・フランセまで足を運んでくださいました。『谷中暮色』は、東京下町の谷中を舞台とした、ドキュメンタリーとフィクションが渾然一体となった作品です。万田さんとも14日にトークショーを行うようですので、ぜひご覧になってください。


谷中暮色
シネマート新宿にて公開中
http://www.deepinthevalley.net/