『きのこ文学名作選』刊行記念 飯沢耕太郎×岸本佐知子トークイベント(青山ブックセンター本店)


さて、今週の金曜(28日)は、ジュンク堂新宿店で飯沢耕太郎さんと祖父江慎さんによるトークイベント「キノコにうっとりが開催されます(予約はすでに締め切りました)。そして、さらに2月にも新たに刊行記念トークイベントを開催することになりました!


本日告知解禁となったそのイベントとは、2月17日(木)19時から行われる、『きのこ文学名作選』刊行記念 飯沢耕太郎×岸本佐知子トークイベント。会場となるのは、「にょきにょき きのこブックス」フェアを開催中の青山ブックセンター本店です。ゲストの岸本佐知子さんは、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』(白水社)や、新刊のリディア・デイヴィス話の終わり』(作品社)など、数々の訳書をもつ翻訳家ですが、エッセイストとしても活躍し、『ねにもつタイプ』(筑摩書房)では第23回講談社エッセイ賞を受賞されています。そんな岸本さんのエッセイ集に『気になる部分』(白水社Uブックス)という名著がありますが、実はこの本こそ、今回のトークイベントのきっかけでもあるのです。


気になる部分』に収められた「「国際きのこ会館」の思ひ出」という短いエッセイ。これは、当時洋酒メーカーに勤めていた岸本さんが一泊することになった、「国際きのこ会館」という不思議な名前のホテルについて書かれた作品で、このホテルで過ごしたある一夜のできごとが、ユーモアたっぷりに描かれています。「国際きのこ会館(後に「ホテルきのこの森」として営業)」とは、現在は残念ながら閉館してしまいましたが、群馬県桐生市にかつてあったという伝説のホテル。しかし岸本さんの「「国際きのこ会館」の思ひ出」では、このホテル自体が現実に存在するのかわからないような妖しげな場所として描かれています。まるで幻想小説のような雰囲気で、読んでいるこちらもきのこの幻想世界に誘い込まれそうになる一編です。


この「「国際きのこ会館」の思ひ出」は、飯沢さんの『きのこ文学大全』(平凡社新書)でも紹介され、きのこ好きにとっては有名な作品です。岸本さん自身もきのこ好きらしいとの噂も耳にし、「ぜひ一度お二人のきのこトークを聞いてみたい!」と思っていたところ、青山ブックセンター本店でのイベントが実現することになりました。国際きのこ会館の話はもちろんのこと、お二人それぞれが考えるきのこの魅力について、たっぷりと語っていただきたいと思います。


また、変愛かつ純愛小説を集めたアンソロジー本『変愛小説集』(講談社)の編訳も手がけている岸本さん。同じアンソロジー本として、飯沢さんが編んだ『きのこ文学名作選』をどう見るのか? 本書を読んだ率直な感想も聞いてみたいと思います。公の場での顔合わせはこれがおそらく初めてとなるお二人のトークイベント、みなさま、ぜひご参加ください!




『きのこ文学名作選』刊行記念
飯沢耕太郎×岸本佐知子 トークイベント
2011年2月17日(木)19:00〜(開場18:45〜)
[会場]青山ブックセンター本店
[料金]税込700円
[定員]45名
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