選書フェア「装丁とことば from 港の人」(@TSUTAYA TOKYO ROPPONGI)


3月11日に発生した東北関東大地震、まだ混乱が続いています。鎌倉では地震直後から6時間近くにわたって市内全体で停電となり、どんどん暗くなるなかで、信号機も街灯も消え、電車もバスも止まってしまった鎌倉駅前ではかなり混乱した様子でした。幸い揺れによる被害はそこまでひどくはなかったようで、弊社の事務所でも、ものが散乱することもありませんでした。各地で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。


本日はJR横須賀線東海道線が運休ということもあり、事務所には出勤せず、行ける範囲で、六本木、自由が丘の書店をいくつか訪ねてきました。輪番停電の情報が確定しないこともあり、一日休業しているお店も多く、営業しているお店でも、通常より時間を短縮しての営業となっていました。


実は六本木を訪ねたのは、六本木にあるTSUTAYA TOKYO ROPPONGIさんで、今日から弊社の選書フェアが始まる予定だったからです。『きのこ文学名作選』の注文をくれた書店員さんが弊社の書籍の装丁を気に入ってくださり、ぜひ「装丁」をテーマにしたフェアを開催したいと、連絡をいただきました。「もの」としての本作りにこだわってきた弊社にとって、こうしたフェアを組んでもらえるのは、何よりうれしいことです。


地震でお店の状況がどうなっているか心配でしたが、今日伺った際には、お店に混乱した様子もなく、書店員のみなさんも元気に働いていらっしゃいました。こんなときですからフェアが中止になっても仕方ない、という思いでしたが、「お店も営業しており本や販促物も手元にあるのだから、ぜひ予定通り開催しましょう!」とおっしゃっていただきました。事情によりフェア用のパネルはまだ出来上がっていませんが、本日から本を陳列し、フェアを開催してくれるそうです。本当にありがたいことです。お店では、『きのこ文学名作選』や『石都奇譚集』などの新刊を数点と、詩集など普段店頭ではみかけない書物も含め、「装丁とことば」をテーマに、TSUTAYAの担当書店員さんが選んでくれた書物13点が並んでいます。


こんな状況になってしまいましたが、営業中の書店はいつも通りすてきな本を届けてくれています。つらいニュースばかりが飛び交うなか、通常の生活に戻るにはまだまだ時間がかかるかもしれません。今回の港の人選書フェアが、少しでも書店や読者の人たちを元気づけられるものになれば、と願っています。


電車の運行状態、そして輪番停電の実施計画もまだはっきりせず、会社もいつ通常営業に戻れるかわかりません。事務所のある由比ケ浜3丁目は第1グループに属しているため、夕方以降電話・FAX・メール等が通じなくなる可能性があります。詳しいことはTwitterhttp://twitter.com/minatonohito)などで随時ご報告するつもりです。これからどうなっていくのかまだわかりませんが、早くいつも通りの日々が来るようできることから始めていきたいと思います。


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装丁とことば from 港の人

鎌倉の出版社・港の人の書物13点を集めた選書フェア。詩集・エッセイ集など、一冊一冊にこめられた美しい「装丁」と豊かな「ことば」をお届けします。
(2011年3月14日〜3月末頃まで)
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
102-0032港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り
tel 03-5775-1515
*営業状況はこちらのサイトおよびTwitterで知ることができます。