選書フェア「装丁とことば from 港の人」のこと
先日の日記でもお知らせしたとおり、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIにて、弊社の選書フェア「装丁とことば from 港の人」が開催中です。詩集・エッセイ集などを中心に、「装丁」と「ことば」にこだわった書物13点が並べられています。それぞれの本には、装丁を手がけたデザイナーさんの名前や、本の簡単な説明を記したPOPを付けています。また、今回のフェア用に小冊子(書物リスト)も制作しました。フェア台で配布していますので、ぜひ手にとっていただければと思います。
今回選んでいただいた書物13点は以下の通りです。どれも、TSUTAYAの書店員さんがじっくり選んだ本ばかりです。
『きのこ文学名作選』飯沢耕太郎編
『石都奇譚集』飯沢耕太郎著
『鈴を産むひばり』光森裕樹著
『草地の時間』村野美優
『セイタカアワダチソウのうた』村野美優著
『ひかる雨が降りそそぐ庭にいて』宇佐美孝二著
『かめという女の記憶』青木幹枝著
『四つの回廊』宮島秀幸著
『夜は庭が静かだね 一行読めればいい』本郷武夫著
『あたまの底のさびしい歌』宮沢賢治著/川原真由美画
『会うことは目で愛し合うこと、会わずにいることは魂で愛し合うこと。』野村一彦著
『ことしのなつやすみ』片岡直子著
『ブラジルから遠く離れて 1935-2000』今福龍太+サウダージ・ブックス編著
被災地ではまだまだ苦しんでいる方々が多いかと思います。こちらでは仕事も再開し少しずつ日常を取り戻しつつありますが、暗いニュースに心を乱されることも多々あります。書店でも節電や交通不全の影響で、なかなか通常通りの営業とはいかないところもあるようです。それでも、決して悲観的になるのではなく、本を通して明るい話題をつくっていきたいと思います。
最後に、2005年に刊行した宮沢賢治の手紙集『あたまの底のさびしい歌』から、手紙の一節を紹介します。いまだからこそ読んでほしい賢治からのメッセージです。
どうか今のご生活を大切にお護り下さい。
上のそらでなしに、
しっかり落ちついて、
一時の感激や興奮を避け、
楽しめるものは楽しみ、
苦しまなければならないものは苦しんで
生きて行きましょう。
(賢治が亡くなる10日前、かつての教え子に宛てた手紙より『あたまの底のさびしい歌』)
選書フェア「装丁とことば from 港の人」
(2011年3月14日〜3月末まで)
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
102-0032 港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り
tel 03-5775-1515
*営業状況はこちらのサイトおよびTwitterで知ることができます。