神戸・海文堂書店での合同フェア「小出版社の冒険」



4月に入り、ようやく春らしい天気になってきました。鎌倉でも桜が咲き始めています。桜の季節には少し遅れるかもしれませんが、24日(日)には、小町通りのGALLERY Happy Go Luckyで歌人の光森裕樹さんのリーディングイベント「かじんのじかん」も行います。こちらもぜひ観光気分でお越しください。


さて、春らしくうれしい話題が続きます。先月末にはTSUTAYA TOKYO ROPPPONGIにて弊社の選書フェア「装幀とことば from 港の人」(現在は終了)を開催していただきましたが、4月1日からは、神戸の海文堂書店にて弊社を含めた合同フェアが始まっています。参加出版社は、アルテスパブリッシングクレイン夏葉社、そして港の人の4社です。弊社以外の3社は吉祥寺にある出版社。なかでもクレイン夏葉社は、昨年『佐藤泰志作品集』『昔日の客』が大きな話題となり、「朝日新聞」でも「ひとり出版社」として取りあげられた、いま注目の出版社です。そして「音楽を愛する人のための出版社」アルテスパブリッシングは、音楽評論家の片山杜秀さんのシリーズ本など、音楽書を中心に出版を行っています。ちなみに、創業は港の人とクレインが共に1997年、アルテスパブリッシングは2007年、夏葉社は2009年となります。


アルテスや夏葉社さんとは何度かお会いしたことがありましたが、同じ「小出版社」とはいえ、吉祥寺と鎌倉ではなかなかゆっくりお話しする機会もありませんでした。ただ、吉祥寺の3社が出演した先日のイベント「吉祥寺で出版社を営むこと」(西荻ブックマーク)で、それぞれの会社の話を聞いたりと、都心から少し離れた場所で出版を行う者として以前から興味を持っていました。そんな折、今回の海文堂書店でのフェアでこうしてご一緒することができ、個人的に不思議な縁を感じています。こんなすてきなフェアを企画してくださった、海文堂書店の北村さん、本当にありがとうございました。


合同フェア「小出版社の冒険」は、海文堂書店の1F「東入口横」コーナーで4月30日まで開催されます。関西にお住まいの方は、ぜひお立ち寄りください(フェアの出展リストは「クレイン日記」にてご覧ください)。

昨年話題になった佐々木中『切りとれ、あの祈る手を 〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』(河出書房新社)のあとがきに引かれている、佐々木士郎の言葉「ハードコアなまま間口を広げることは可能であるし、それなくしてはシーン全体に寄与する行動とは呼べない」を地でいく、出版社の本をご紹介します。
本の未来はそっち(電子)ではなくて、こっちです。


(ブックフェア担当者・北村 知之)


海文堂書店
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