新刊『えびな書店店主の記』蝦名則著(四月と十月文庫1)


*文庫本よりひとまわり大きいサイズです



*カバーの紙を利用した〈四月と十月文庫〉オリジナル栞


このたび、新刊『えびな書店店主の記』蝦名則著(四月と十月文庫1)が出来上がりました。新刊書店でもそろそろ店頭に並んでいる頃かと思います。26日(日)からは、千駄木の古書ほうろうにて、本書の刊行記念「四月と十月」と「港の人」フェアも始まりました。また、7月16日(土)には東京堂書店神保町本店で蝦名則さんと牧野伊三夫さんのトークイベント「美術古書店店主の日々」も開催します。


えびな書店店主の記』は、東京の小金井市にある美術古書店「えびな書店」(82年に国分寺にオープン、97年に小金井に移転)の店主、蝦名則さんのエッセイ集。えびな書店で年4回発行している古書目録「書架」の編集後記を中心に、雑誌「彷書月刊」「四月と十月」などに掲載されたエッセイなどを1冊にまとめたものです。その内容は、美術や古書の話から、店主の愛する音楽の話、古書や芸術を求めての旅の話、そしてつきあいのあった人々や本の話など、多岐にわたります。


本書が第一弾となる〈四月と十月文庫〉は、美術同人誌「四月と十月」と港の人とで協力して刊行してく新シリーズです。判型はB6判変型で文庫本よりも少し大きめ、装幀は毎回、画家の牧野伊三夫さんが手がけます。帯はつけず、シンプルで小さな本です。今後の刊行として、画家/絵本作家・ミロコマチコの書き下ろしエッセイ、写真家・堀内孝『マダガスカル紀行』、画家・牧野伊三夫『仕事場訪問』、デザイナー・有山達也『装幀の中の絵』などを予定しています。刊行時期などが決まりましたが、港の人HPで告知しますので、ぜひ楽しみにしていてください。


〈四月と十月文庫〉の刊行が決まったのは、「四月と十月」の主宰者である、画家の牧野伊三夫さんとの出会いがきっかけでした。2005年に弊社で『あたまの底のさびしい歌』を刊行した際の出版記念会(打ち上げ)で、この本のイラストを手がけてくれた川原真由美さんが「四月と十月」の同人仲間として紹介してくださったのが、牧野さんでした。その後、『トーキング・ボディ』という本の装画・挿画を牧野さんにお願いしたこともありましたが、あれから6年、「四月と十月」と港の人とで、こうしたシリーズを一緒に作っていくことになるとは、なんだか不思議な気がします。昨年の『きのこ文学名作選』もそうですが、いろいろな人たちとの縁によって出版社・港の人は作られていくのだな、と感じています。


本書は、古書店の店主によるエッセイ集ということもあり、古本屋やブックカフェなど、新刊書店以外のお店でも扱ってもらっています。普段とはまた違う場所で、さまざまなお客さんに手に取っていただけたらと思います。



【本書の取り扱い店】*新刊書店以外
〈東京〉
古書ほうろう(フェア開催中)
古書信天翁『きのこ文学名作選』『石都奇譚集』も販売中)
古書現世(『きのこ文学名作選』『珈琲とエクレアと詩人』『光が射してくる』も販売中)
古書往来座
百年(『きのこ文学名作選』も販売中)
音羽館
橙灯


〈大阪〉
Calo (「四月と十月」『きのこ文学名作選』『あたまの底のさびしい歌』も販売中)
iTohen(「四月と十月」『きのこ文学名作選』『あたまの底のさびしい歌』も販売中)


〈京都〉
古書善行堂(『珈琲とエクレアと詩人』も販売中)


鳥取
一月と六月(「四月と十月」『きのこ文学名作選』『あたまの底のさびしい歌』も販売中)


〈熊本〉
しろつめ(「四月と十月」も販売中)


〈沖縄〉
言事堂(「四月と十月」も販売中)



*その他、全国の書店でも取り扱っています。店頭にない場合は、書店にて注文、もしくは弊社までご連絡ください。