短歌のわたし、小説とかの私

『渡辺のわたし 新装版』刊行記念、斉藤斎藤さんと佐々木敦さんによるトークイベント、一昨日無事終了いたしました。
当日トーク開始の15分ほど前に初めて会い、簡単な打ち合わせのあと、そのまま会場へと赴いたおふたりですが、不思議なほど波長が一致し、話は即核心へと突き進んでいました。対談の相手に佐々木敦さんをご希望された斉藤斎藤さん、短歌のことはまったく知らないとおっしゃりながらも斉藤斎藤さんのことは以前から注目していたという佐々木敦さん、それぞれの発言が相手の心にクリアに響いているのが、いちばん後ろの席にいても手にとるようにわかりました。
短歌と批評、形は違っても同じ時代に「言葉」と格闘しているおふたりが向き合い、率直に語り合う姿は、清々しいものでした。「わたし」「わたしたち」「あなた」……誠実に言葉を使うときに誰もが避けて通れないやっかいな問題から眼をそらさないおふたりのお仕事は、作品を読む私たちを揺さぶり、心を打ち、驚かせつづけてくれることと思います。
寒さ厳しいなか、会場に来てくださった皆様、ありがとうございました。お世話になった、紀伊國屋書店新宿本店の梅崎さんはじめ皆様にもお礼申し上げます。




加護亜依smapをしのびながら控え室でサインをする斉藤斎藤さん。サイン本は紀伊國屋書店新宿本店売場にあります。