牧野伊三夫さん

miasiro2008-12-20



本日は、原宿にあるHB Galleryで行われている、牧野伊三夫さんの展覧会「画草」を見に行ってきました。ドローイングや版画など、とてもすてきな作品ばかりでした。


また、会場には牧野さんが絵を手掛けた雑誌や本がたくさん置いているのですが、なかでも私が気になったのは、素描集『湘南之商店街』という一冊です。鎌倉や茅ヶ崎、葉山など、湘南地区の商店街にあるお店や、そこで売られているちょっと変わった商品、またそこに暮らす人々を描いた絵が収められたこの本は、あとがきによると、「雑誌「湘南スタイル」に商店街を紹介する絵地図を描くための取材スケッチ」を集めたものだそうです。


ここに描かれている絵のなかには、鎌倉駅から〈港の人〉までの道で見かける風景がたくさん登場します。御成商店街へと続く江の電鎌倉駅や、通り道にある八百屋さん、今ではなくなってしまった古い銭湯など、毎日のように見ている風景が、牧野さんの手にかかるとこれほど味わい深い絵になるのだなあ、と思わずうれしくなってしまいました。


牧野さんには、1月に刊行予定の『トーキング・ボディ 英語からだ表現辞典』という本の表紙画、挿絵を手掛けていただきました。この本は、からだにまつわる英語の比喩表現や慣用句などを集め、その言葉の由来や使い方などを紹介したものです。日本語でも、「目からうろこが落ちる」「口をすっぱくして言う」など、体にまつわる表現には、「なぜこんな表現になったのだろう?」と疑問に思うような不思議なものがたくさんあります。同じように、英語にもびっくりするような表現や、日本語とはまったく違う表現がたくさんあるのです。


牧野さんには、それらの表現からイメージする絵などを描いていただきました。ちょっととぼけた、ユーモアあふれる絵が多数収録されていますので、発売の際にはぜひお買い求めください。http://www.minatonohito.jp/products/083_01.html


牧野伊三夫展 at HB Gallery
08年12月19日〜12月24日
http://www.hbc.ne.jp/hbg/