「銀花」休刊のお知らせを聞いて

一昨日に引き続き、残念なニュースです。以前にも一度この日記で紹介したことのある雑誌「銀花」が、2月発売の号で休刊することが決まったそうです。

http://idebut.org/school/?jp=3727


季刊「銀花」は、1970年の創刊から、日本文化の伝統や美を紹介し続けて来た雑誌です。創刊40周年記念号である第160号が現在発売中ですが、41年目のスタートとなる第161号で幕を閉じることになったようです。『光が射してくる』『雪の宿り』『トーキング・ボディ』『大鴉』など、港の人の本を何度も紹介していただいた他、第158号では加島祥造さんが特集されるなど、弊社とも縁の深い雑誌です。さまざまな分野における作り手たちの仕事や、暮らしのなかのある美。それらを、丁寧な記事と美しい写真で紹介する「銀花」は、他の雑誌と比べてもどこか異色な雰囲気を漂わせていました。そんな雑誌で自分たちで作った本を紹介してもらえたのは、本当に光栄なできごとでした。


また、「銀花」の版元である文化出版局から刊行されている、1960年創刊の歴史あるファッション誌「ハイファッション」も休刊するそうです。こちらは今後記事の一部がウェブサイトにて配信されるそうですが、ものの素材にこだわってきた「銀花」の方は、紙媒体の休刊によって事実上の「お休み」となるようです。


昨年から雑誌の休刊が相次いでいます。電子書籍参入の話など、今後出版事情は大きく変わっていくだろうと思います。港の人ではどのような姿勢で出版と向き合っていくのか。そもそも本作りとはどういうものなのか。思いがけず飛び込んで来た「銀花」休刊のニュースによって、改めて出版について考えさせられることとなりました。