本・雑誌

神谷美恵子と野村一彦

2002年に港の人が出した本に、『会うことは目で愛し合うこと、会わずにいることは魂で愛し合うこと。』という長いタイトルのものがあります。これは、1934年に21歳で亡くなった野村一彦という青年の、18歳のときの日記の一部で、タイトルも一彦の日記の言葉…

「週刊朝日」と「みんなの図書館」

ふたつの雑誌に文章を書かせていただいたので、ご報告いたします。 「週刊朝日」8月22日号では、編集者が担当した本の思い出を語る「つくった人」という欄に、保昌正夫先生との思い出を書かせていただきました。2002年に亡くなった保昌先生の著書『川崎長太…

雑誌「BRUTUS」「Leaf」で『胞子文学名作選』が紹介されました!

*「BRUTUS」2014年1月1日・5日合併号 *「Leaf」2014年2月号 *「Leaf」きのこ特集ページ 2013年も残りわずかですが、『胞子文学名作選』もまだまだ好調です。情報誌「BRUTUS」と、京都・滋賀のタウン誌「Leaf」にて『胞子文学名作選』が紹介されました。 …

詩誌「ポエトリ関東」のこと

今日は港の人が制作を手がけている雑誌をご紹介します。 港の人では、関東ポエトリ・センター(関東学院大学)から発刊されている「ポエトリ関東」の制作を手がけています。1968年の第1回関東ポエトリ・セミナーに合わせて第1号が、1970年に第2号が発刊され…

『死者との対話』(若松英輔著、トランスビュー)、『会うことは目で愛し合うこと、会わずにいることは魂で愛し合うこと。 神谷美恵子との日々』(野村一彦著、港の人)のこと。

先日、トランスビューから刊行された『死者との対話』(若松英輔著)という本のなかで、弊社の刊行書籍が紹介されました。今回は、この2冊の本をご紹介します。

ミロコマチコさんの絵本が刊行されました!

新鋭画家のミロコマチコさんの新作絵本『オオカミがとぶひ』(イースト・プレス)が刊行されました! ミロコさんは、昨年港の人から画文集『ホロホロチョウのよる』を刊行していますが、このなかでも「絵本をつくりたい」という話が登場します。以前、カイト…

荒川洋治特別講演会「文学とことば」

いよいよ今週末15日(日)、オリオン書房ノルテ店にて荒川洋治特別講演会「文学とことば」が開催されます。この講演会は、同書店で開催中の港の人創立15周年記念「港の人、本とことば」フェアを記念したもの。詩人、北村太郎の詩文集『光が射してくる』を起…

対談:石牟礼道子×姜信子「命の思いをどう語り継ぐか」(「週刊読書人」)

遅ればせながら、「週刊読書人」6月29日号を読みました。1面には、作家の石牟礼道子さんと、『はじまれ 犀の角問わず語り』の著者、姜信子さんとの対談「命の思いをどう語り継ぐか」が掲載されています。 先日、ジュンク堂書店池袋本店で行われた、姜信子さ…

新刊『児童文化と学校外教育の戦中戦後』

すっかりご紹介が遅くなってしまいましたが、新刊書籍のご案内です。6月末に、新刊『児童文化と学校外教育の戦中戦後』(加藤理、川勝泰介、浅岡靖央)を刊行しました。本書は、「叢書 児童文化の歴史」(全3巻)の第2巻。装幀は、「四月と十月文庫」のデ…

リトルプレス「歩きながら考える」に港の人の記事が掲載されました。

リトルプレス「歩きながら考える 」第6号に、弊社を取材した「港の人に、会いに行く。」という記事が掲載されました。ライターの小林英治さんが、弊社の代表・里舘を取材してくれました。港の人設立までの経緯、詩集から「港の人」という社名をいただいた詩…

美術同人誌「四月と十月」ときのこ談義

紹介が遅くなりましたが、4月1日に発行された美術同人誌「四月と十月」24号に、『きのこ文学名作選』の編者である飯沢耕太郎さんと、昨年『きのこのほん』(ピエ・ブックス)を出版した鈴木安一郎さんとによる「きのこ談義」の記事が掲載されています。記事…

フリーペーパー「きのこの友」

さて、明日はいよいよトークイベント「キノコにうっとり。」当日です。すでに定員となってしまったため、予約の受付は終了してしまいましたが、予約をされた方はぜひ楽しみにしていてください。飯沢さんと祖父江さんが、どんなきのこトークを展開するのか、…

岡崎武志さんと『ドガ・ダンス・デッサン』

あいかわらず暑い日が続いています。港の人の夏休みは、13日から16日まで。月末には新刊の活版印刷による歌集の刊行が待っています。本の詳細はまた後日お知らせします。 さてずいぶん時間がたってしまいましたが、先月24日、雑司ヶ谷・鬼子母神通りの商店街…

「現代詩手帖」2010年7月号

現在発売中の「現代詩手帖」7月号にて、渡辺玄英さんによる「詩書月評」ページに、『W・D・スノッドグラス詩集』(新倉俊一、西原克政訳)が紹介されています。離婚、愛娘との離別など、自身の体験を告白するかのような「告白詩」として捉えられがちなスノッ…

「映画館大賞2010」万田邦敏×樋口泰人

映画の上映イベントのお知らせです。今週の土曜日(17日)から、渋谷の名画座シネマヴェーラにて、「映画館大賞2010 特集上映」が開催されます。「映画館大賞」は、日本全国の映画館スタッフが、2009年に封切られた作品の中から、洋画/邦画、メジャー/イン…

リブロ渋谷店と『黒田三郎詩集』

先週は、できあがったばかりの「港のひと」7号をもって、都内の書店をいくつかまわってきました。それぞれの書店の特色を観察しながら、新刊の紹介や既刊本の補充をお願いしたり。書店営業は、書店員さんとお話しする貴重な機会です。 まずはリブロ渋谷さん…

『シネマ21 青山真治映画論+α集成 2001-2010』

映画監督・青山真治さんの映画批評集『シネマ21 青山真治映画論+α集成 2001-2010』(朝日新聞出版)が刊行されました。映画批評集としては、『われ映画を発見せり』(青土社)に続く二冊目となります。2001年から2010年までに発表された映画論、書評、エッ…

廃墟としての本(松浦寿輝『散歩のあいまにこんなことを考えていた』を読んで)

最近、電子書籍化の話題など、本の形態について考える機会が増えてきました。紙に印刷し製本するうえでの費用や作業効率、本を所蔵するうえでの実用性などを考えれば、電子書籍がもたらすメリットはとても大きなものです。とすれば、紙でできた書物はいつか…

ジュンク堂書店の月刊誌「書標」

*画像はジュンク堂HPより転載しました。 ジュンク堂書店の月刊誌「書標」(ほんのしるべ)2010年1月号の「池袋本店連続トークセッション レポート」のコーナーで、昨年11月19日に行われた「とっても恥ずかしゼミナール inジュンク堂」(万田邦敏×廣瀬純)の…

「銀花」休刊のお知らせを聞いて

一昨日に引き続き、残念なニュースです。以前にも一度この日記で紹介したことのある雑誌「銀花」が、2月発売の号で休刊することが決まったそうです。http://idebut.org/school/?jp=3727 季刊「銀花」は、1970年の創刊から、日本文化の伝統や美を紹介し続けて…

辞書作りを描いた物語

辞書の制作についての本といえば、『オックスフォード英語大辞典』(OED)の編纂過程をもとにした『オックスフォード英語大辞典物語』『博士と狂人』などもおすすめです。どちらも、ジョンソンの『英語辞典』(1755年)から一世紀以上経った19世紀末に完成し…

堀江敏幸『正弦曲線』

以前、北村太郎さんの『樹上の猫』『光が射してくる』についてエッセイと書評を書いてくださった小説家の堀江敏幸さんが、9月に刊行された新刊エッセイ集でも、『光が射してくる』のことを取り上げてくださいました。本書のことが書かれているのは、『正弦…

「銀花」での加島祥造特集

今月発売の「季刊 銀花」で、加島祥造特集が組まれています。加島さんの詩や画が多数掲載され、その世界観を堪能できる内容です。http://books.bunka.ac.jp/np/book_mokuji.do?goods_id=5226 港の人でも、来月、「加島祥造セレクション」シリーズの三冊目が…

評伝を読むおもしろさ

近頃、書店をのぞくと『人を惚れさせる男 吉行淳之介伝』(佐藤嘉尚)という本をよく目にします。新潮社から4月に刊行されたこの書籍は、吉行淳之介の本格的な評伝としては初の試みとなるそうです。 評伝や伝記を読むと、その人の生涯や周りにいた人たちと…

季刊「銀花」

季刊「銀花」の最新号(第157号/2009年春)に、『トーキング・ボディ 英語からだ表現辞典』の書評が掲載されました。 季刊「銀花」は 〈性別、年齢にこだわることなく、暮らしの中の美を求め、味わい深い人生に誘う趣味の雑誌〉です。美術・工芸などを中心…

イエーツのこと

私がイエーツをきちんと読もうと思ったのは、ある一冊の本との出合いがきっかけでした。それは、『イェイツの詩を読む』という本です。この本は、詩人の金子光晴さんと英文学者の尾島庄太郎さんがそれぞれ訳したイエーツの詩と、各詩についてのふたりの対談…

荒川洋治さん

正月休みの間に書店をのぞいてみると、詩人の荒川洋治さんの最新エッセイ集『読むので思う』(幻戯書房)を見つけました。「あ、新刊が出ているのだな」と思って奥付を見てみると、発行日は11月11日。1ヵ月以上も気付かなかったことに少し驚きながら、本を…