「週刊新潮」で『珈琲とエクレアと詩人』が紹介されました!




毎週木曜の朝は、「週刊新潮」と「週刊文春」の読書欄その他をチェックするようにしているのですが、昨日の朝もいつものように2誌をチェックしていると、「週刊新潮」最新号の福田和也さんの連載コラム「世間の値打ち」に『珈琲とエクレアと詩人』の文字が。驚いてよく見ると、2頁にわたって本書が紹介されています。しかもコラムの冒頭では、本書が短期間で重版していることに触れ、「出版元『港の人』は鎌倉にある出版社ですね」「地味な処だからそんなに沢山刷っているわけではないだろうけど、こういう本に短期間で重版がかかるというのは、嬉しいね」と書かれています。こんな風に紹介していただき驚きましたが、嬉しいことです。「週刊新潮」最新号(6月2日号)は現在発売中です。ぜひ読んでみてください。


福田和也さんは、以前『光が射してくる』を刊行した際にも、この「週刊新潮」で書評を書いてくださいました(「福田和也の闘う時評」連載287「週刊新潮」2008年2月28日号)。『光が射してくる』に収録されたエッセイを、「辛辣かつ闊達で、読んでいて飽きません」と、北村さんの辛口ぶりを褒めています。「この頃、詩集が売れすぎている、三千も五千も売れるのはおかしいと慨嘆する北村は、詩に代表される美学と教養がマイナーな時代の先駆的闘士だと云えるでしょう」(「福田和也の闘う時評」より)。またこの文章では、同時期に刊行されたねじめ正一荒地の恋』も「2007年のベスト小説」と絶賛していますが、今回の『珈琲とエクレアと詩人』についても、『荒地の恋』と読み合わせるのもこの本のもう一つの楽しみだ、と書かれています。


珈琲とエクレアと詩人』を読んで、北村太郎さんの(特に晩年の)暮らしぶりに興味を持たれた方は、『荒地の恋』はもちろん、『センチメンタルジャーニー ある詩人の生涯』(草思社)もぜひ読んでみてください。北村太郎さんが、詩人・正津勉を聞き手に、生い立ちから最晩年までを赤裸々に語り下ろした自伝的な一冊です。それから、弊社の『樹上の猫』にも、『珈琲とエクレアと詩人』で描かれた、横浜での生活のことや、大好きな猫との暮らしについて書かれたエッセイが収録されています。こちらもよければぜひ。



センチメンタルジャーニー―ある詩人の生涯

センチメンタルジャーニー―ある詩人の生涯

樹上の猫

樹上の猫