秋のふたつの催し、無事に終わりました。

「第4回かまくらブックフェスタ」そして「江崎満 森羅万象展」。2014年9月は、港の人史上、最高に楽しく賑やかで、カラフルで、そして多忙な日々となりました。
4回目のブックフェスタは、今までに増して、本当に本が好きなお客さまが来ていただいたようです。会場のあちこちで、版元の人とお客さまがじっくりと言葉を交わす姿が多く見られました。今年初めて参加くださった出展者の方々も、他のイベントとはお客さまの反応が違うと驚いていたようです。
トークイベントは、沼田元氣さんと鈴木伸子さんの対談は終始なごやか、加納光於さんと平出隆さんの対談は、これまでの加納さんの装幀本の写真をモニタで見ながらのお話、どちらも貴重な秘話、裏話が飛び出しました。
「江崎満 森羅万象展」は、江崎さん自身も驚くほど、連日ひっきりなしにお客さまが訪れました。新しい出会いも多くあり、江崎さん自身にとっても、港の人にとっても、何か新しい展開への予感を感じさせるイベントとなりました。
関係者のみなさま、改めてありがとうございました。
港の人の本分は、本を作ることですが、本づくりの作業は、ともすると書物のなかに意識を埋没させてしまいがちです。けれど本来、書物というものは、人から人へ、時代から時代へ、空間から空間へと何かを伝えていく、開かれた存在であるはず。ページから目を上げて、人の声に耳を傾け、人の眼差しにさらされ、人と思いを分かち合う時間も大切にしていきたいと思います。
このふたつは、港の人主催のイベントですが、ガケ書房(京都)とブックスモブロ(鎌倉)での、ちのり文庫さん主催の「夏のこわいおとりよせ」に参加させていただいたことも楽しいできごとでした。
さてさて、秋が深まっていくと、胞子の活動がまた活発になります。10月に名古屋、11月に東京で、『胞子文学名作選』の原画展が予定されています。また11月には、『忘れられない日本人移民』を出してくださっている記録映像作家の岡村淳さんの作品の上映会、その他にも、いくつかの催しが計画中。随時ご報告していきます。