牧野伊三夫展、開催中


『僕は、太陽をのむ』の刊行を記念して、東京・銀座の森岡書店にて、牧野伊三夫展がおこなわれています。
昨日はトークイベント「牧野映像美術館」もおこなわれました。子ども時代の絵から現在にいたるまで、仕事として依頼されて描いた作品ではなく、ご自身の発想で描かれた絵、個展のために描かれた絵を中心にスライドで上映され、牧野さんの語りとともに披露されました。
早くも才能が爆発している小学生の頃の絵、多摩美術大学の卒業制作作品、鳥の声や、人が蕎麦をすする音を描いたスケッチなど、めったに見られない作品が紹介されたり、本ではモノクロで掲載された作品がカラーで投影されたり、また、ときどき牧野さんの赤ん坊時代、貧乏画家時代のポートレイトも差し挟まれ、終始、楽しげな雰囲気のまま時間が経っていきました。
本の販売のほか、牧野さんの版画、オブジェも含めた作品が展示・販売されています。会期は22日まで、20時までオープンしていますから、お仕事帰りにもどうぞ。




また、「牧野映像美術館」は、6月11日(土曜)、北九州市小倉での出版記念イベントでもおこなわれます。こちらは、特別ゲスト岡崎武志さんもお迎えして、さらに楽しい時間になると思いますので、ぜひお出かけください。詳細はこちら


イベントのお知らせ

今週スタートするイベントをふたつお知らせいたします。
「サンブックス浜田山」「積文館書店クエスト小倉本店」でのフェアも引き続き開催中です。
どうぞよろしくお願いいたします!


森岡書店にて牧野伊三夫展

明日5月17日より22日まで、一冊の本を売る書店として有名な東京・銀座の森岡書店で、『僕は、太陽をのむ』が販売され、あわせて、著者の牧野伊三夫さんの作品展がおこなわれます。
18日には、トークイベント「牧野映像美術館」も開催。牧野さんの幼年期から現在までの作品を映像で見ながら、牧野さんのお話を伺います。牧野さんのあたたかい語り、知られざる裏話なども聞けそうです。
時間は19時半から、入場料1000円。ご希望のかたはお早めに森岡書店へ電話でご連絡ください。

森岡書店  中央区銀座1-28-15 03-3535-5020

「四月と十月」のサイトでも告知されています。「お知らせ」をご覧ください。



阪急うめだ本店「鎌倉スローライフマルシェ」

「鎌倉スローライフマルシェ」は、関西の皆さんに向けて鎌倉発のおいしいものやファッション、地元作家の作品などが集められるイベント。阪急うめだ本店の9階にて、今週18日から23日までおこなわれます。
会場の一画に「かまくらブックギャラリー」が設けられ、港の人の本も10点、並べていただくことになりました。今回のコーディネーターであるミネシンゴさんご自身の「アタシ社」、先輩出版社「かまくら春秋社」「銀の鈴社」、そして「ブックスモブロ」とご一緒させていただきます。ぜひお出かけください!

鎌倉スローライフマルシェ 詳細はこちらへ

『ロケットの正午を待っている』、刊行いたしました。

文学探訪と聞くと、人はたいてい、文人の足跡を辿りつつ往時をしのぶといった、優雅で奥ゆかしい旅路を思い描くだろう。(中略)だが、ドイツの地に降り立った私がまず訪れたのは、文学の香りとは無縁の史跡だった。たとえばそれは、ハルツ山地の麓に掘られた軍事工場の跡地であり、バルト海を臨むナチス・ロケットの開発基地であった。はたしてそんな場所を文学の舞台にしたのは、いったいどこの誰なのか。

この本は、こんなふうに始まります。いったいどこの誰なのか。この引用部分のすぐあとにで答が明かされます。ニューヨーク州ロングアイランド出身のトマス・ピンチョン、その人です。
著者は、ピンチョン論を中心に批評の分野を広げつつある波戸岡景太さん。本書は、ピンチョンをキーとしながらも、ホロコーストアメリカンコミック、村上春樹吉田修一、またドイツの浜辺の情景などが語られ、ゆったりと展開する文学評論です。
この本は、波戸岡さんご自身の意図として、活版印刷によって制作されました。また、本書にはドイツで撮影されたものなど5点の写真が収められていますが、これは本文とは別の用紙に印刷され、一点ずつ手作業で貼りこまれています。
紙とインキがつくり出すこの雰囲気は、やはり活版印刷ならではものですが、このような造本は、たんに美しさのためではなく、本書で述べられている文学とテクノロジーの問題や、時間の問題、また、現代を生きる私たちを刺激し続けるものとしての文学批評という主題と呼応するものして、語りかけてくるように思われます。

刊行を記念して、6月18日に東京・下北沢の書店B&Bトークイベントがあります。木村伊兵衛賞を受賞した写真家、新井卓さんとの対談です。詳細はこちらへ→





[書名]ロケットの正午を待っている
[著者]波戸岡景太
[造本]四六判/上製本/カバー装/本文72ページ*本文=金属活字活版印刷
[定価]1800円(本体価格・税別)
ISBN978-4-89629-313-5 C0098
http://www.minatonohito.jp/products/184_01.html

『僕は、太陽をのむ』、小倉でトークイベント


人気シリーズ「四月と十月文庫」の最新刊であり、このシリーズをプロデュースしてきた画家の牧野伊三夫さんの初めての画文集『僕は、太陽をのむ』。お読みくださったかたは、牧野さんが故郷・小倉に深く愛着を感じておられることをご存知だと思います。今は、人気の情報誌「雲のうえ」で、北九州の魅力を遠くに住む私たちに伝えてくれていることも、皆さんご存知ですね。
さて、『僕は、太陽をのむ』の刊行を記念して、6月に小倉でイベントが開かれることになりました。題して「牧野映像美術館」。牧野さんのこれまでの鵞鳥をスライドで振り返りつつ、港の人の上野も加わって『僕は、太陽をのむ』のことなどお話しさせていただきます。
また、牧野さんが絵を手がけた新刊『ここが私の東京』(扶桑社)の著者であり、先日行われた、坂田明さんとのライブペインティングの司会も引き受けていただいた岡崎武志さんも、特別ゲストとして駆けつけてくださるとのこと。とっても賑やかなイベントとなりそうです。

詳細はこちらへ→「雲のうえのしたで」
これらのことを企画してくださったのは、「雲のうえ」ファンクラブのよしいいくえさんです。この雑誌の愛され具合がよくわかります。ありがとうございました。

また、このイベントに合わせて、小倉で最大の書店、積文館書店クエスト小倉本店にて港の人の本、イベント司会者の小坂章子さん、岡崎武さんの著書などのブックフェアも開催されていますので、お近くの方はぜひどうぞ。




ちなみに、牧野さんは、ご自宅の東京から北九州へ行くときはいつも大阪からフェリーを使うそうです。お風呂もついていて最高の船旅なのだそうです。というわけで、お近くでない方も、ぜひどうぞいらしてください。


そして!
一冊だけの本を売る書店として有名な東京・銀座にある森岡書店、5月17日から22日までは『僕は、太陽をのむ』です。牧野さんの作品も展示される予定です。詳しくは改めてお知らせいたします。どうぞお楽しみに。

港の人 応援フェア at サンブックス浜田山


「サンブックス浜田山」は、東京の私鉄沿線にある閑静な住宅地、井の頭線浜田山駅前にあります。いわゆる「町の書店」ですが、人文書や社会科学系の本の充実ぶりで本好きには知られた存在で、品切れ本フェアや小規模出版社のフェアなど大書店ではなかなか実現されないフェアを多数開催、しかも、それらがとてもよく売れるという評判を耳にしていました。そんなサンブックス浜田山さんで、「港の人 応援フェア」を開催していただけることになりました。少部数の詩集も含めて既刊本を取りそろえ、今月19日からスタートしています。このようなこだわりの書店に注目していただけるのは、嬉しく、光栄なこと。お近くの皆様、どうぞよろしくお願いいたします。


イベント、フェアのご報告、お知らせ


■「かまくらパン」を聞いて食べる会

16日(土)に、会員制図書室「かまくら駅前蔵書室」が素敵なイベントを企画してくださいました。ここは、鎌倉関係の本だけを収蔵しているユニークなスペースで、港の人も日頃から親しくさせていただいています。
今回のイベントは、「かまくらパン」でご紹介したパン屋さんのパンをたくさん持ち寄り楽しく食べ比べしつつ、取材時のエピソードなどをお話しさせていただくというもの。パンの味に比べたら本の話なんて、皆さんご興味ないかと思いきや、本好きの方が多いせいか、本づくりのさまざまな話も熱心に聞いてくださり恐縮しました。予定を過ぎても、パンをかじりながら、みなさん楽しくおしゃべりしており、なごやかなひとときでした。
当初は1回きりの予定でしたが、キャンセル待ちのかたも大勢いらしたとのことで、再度開催してくださるとのこと。もし実現したら、次回はパンのラインナップを変えて臨みたいと思っているところです。
当日の様子をブログでご紹介くださいましたので、ご覧下さい。


■「パンの本」フェア開催中
かまくらパン」刊行を記念して、紀伊國屋書店新宿南店でパンの本のフェアを開催していただいています。
最近出ている読み応えのあるパンの魅力再発見の本たちから文学の本まで、素敵なパンの本が並んでいます。
ぜひお立ち寄りください。




■鎌倉スローライフマルシェ
うめだ阪急の巨大催事場に鎌倉ブランドが大集合するイベントに、港の人の本も参加させていただくことになりました。鎌倉や葉山のおいしいものやファッション、クラフトなどが厳選されるマルシェの一画で、逗子のアタシ社のミネシンゴさんセレクトによるブックギャラリーが展開されます。鎌倉の出版社による新刊も、ブックスモブロさんの古書も並ぶというなかに、港の人の刊行物10点も並べていただくことになりました。
5月18日(水曜)から6日間。ふだん、フェアやイベントなどでなかなかお会いできない関西地方の皆さまに港の人の本を見ていただける願ってもない機会なので喜んでいます。どうぞご注目ください。

イベントの概要はこちらへ

音楽と絵の即興ライブ!

お知らせしておりました『僕は、太陽をのむ』(四月と十月文庫)の出版記念イベント、坂田明さんと牧野伊三夫さんのライブが、昨夜行われました。
最初に古本ライターの岡崎武志さんの司会により、坂田さんと牧野さんのお話を伺います。岡崎さんのユーモアあふれる話運びで、開場に笑いが起きます。
その後いよいよ、ライブが始まりました。坂田さんは、ときにサックスをクラリネットに持ち替え、ときに声を張り上げ、会場の空気を豊かな音色で包んでいきます。牧野さんも、画材を持ち替えながら、壁に横長く貼り付けられた紙の前を行き来します。
ライブが終わり、お客さまが、みなおいしいワインを飲んだかのようにピンク色の頰をして会場から出ていらしたのが印象的でした。おとなのための音楽とおとなのための絵を存分に楽しまれたご様子でした。



物腰は柔らかく控えめでありながら、眼差しも立ち振る舞いからも緊張感を失わない坂田さん。憧れの人との共演に、全身で挑んでいった牧野さん。どちらも、素敵な、本物のアーティストなのだなと感銘を受けました。坂田さん、牧野さん、ありがとうございました。
そして、この唯一無二のイベントを支えてくださった、多くのスタッフの皆様の素晴らしいサポートにも、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。